ADA2006 in Washington DC ドクターコメント速報
ピオグリタゾンの血糖改善効果とともにHDLの改善や
直接血管機能改善作用がイベント発症を抑制
柏木 厚典 先生
滋賀医科大学 内科学講座 教授
滋賀医科大学 内科学講座 教授
PROactive試験は、大血管障害を合併した2型糖尿病患者に対して血糖だけでなく、血圧・脂質といったマルチプルリスクの管理を求めていた。その結果、高血圧、高脂血症の治療薬や抗血小板薬の使用は、糖尿病患者のサブグループ解析が行われているHOPE試験やLIFE試験と比べても高頻度で、積極的な治療が行われたことを示している。このようにPROactive試験では”Best Possible”な治療が行われた上にピオグリタゾンを追加投与することによって、種々の心血管イベントの発症抑制に対して効果が認められた。
これはインスリン抵抗性を有する2型糖尿病患者に対するピオグリタゾンの総合的な代謝改善効果が寄与した結果であると予想され、その中でも血糖改善効果とともにHDLの改善や直接血管機能改善作用の意義が考えられる。アクトスは、体内水分貯留の問題に注意するとしても、脂質・血圧などの代謝異常を伴うメタボリックシンドロームを有する2型糖尿病患者の心血管イベント抑制薬としての高い有用性が示唆された。