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PROspective pioglitAzone Clinical Trial
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 PROactive サブ解析速報
 ADA2006 in Washington DC 結果速報
ADA 2006 風景
ピオグリタゾンは、 2型糖尿病患者の
主要心血管イベント(MACE)と
心筋梗塞を抑制
Effects of Pioglitazone on Major Adverse Cardiovascular Events(MACE)
and Myocardial Infarction : Results from PROactive
発表者: Robert Wilcox氏
      Queens Medical Center, Nottingham, UK
経口糖尿病治療薬による心血管イベントの発症抑制を示してきたPROactive
6月12日、米国のワシントンDCで開催された、米国糖尿病学会(American Diabetes Association 66th scientific sessions)において、PROactiveの副次エンドポイントの新たな解析結果が発表された。
PROactiveは、大血管障害の既往のある2型糖尿病患者5,238例を対象に、ピオグリタゾンの心血管イベント抑制作用を検討したプラセボ対照無作為化二重盲検試験であり、経口糖尿病治療薬として初めて、ハードエンドポイント(総死亡、非致死性心筋梗塞、脳卒中)の発症抑制を示したほか、心筋梗塞既往例においても二次予防効果が証明されている。
それに続いて、今回のADA2006では、循環器疾患の大規模臨床試験において標準的な評価項目である、主要心血管イベント(major adverse cardiovascular events ; MACE)および心筋梗塞の発症について検討した結果が発表された。
MACE、致死性/非致死性心筋梗塞の発症リスクを有意に低下
心血管死、非致死性心筋梗塞(無症候性を除く)、非致死性脳卒中をあわせたMACEの発症リスクは、18%の有意な低下を示した(p=0.020)。
また、致死性/非致死性心筋梗塞の発症リスクは、ピオグリタゾン投与によって23%、有意に低下した(p=0.046)。経口糖尿病治療薬が、MACEや心筋梗塞の発症を抑制することが証明されたのである。
ピオグリタゾンの心血管イベント抑制作用を期待し、循環器医の第一選択薬に
2型糖尿病を合併した心血管障害患者のイベント発症リスクは非常に高いため、経口糖尿病治療薬が初めてMACEの発症を抑制するという今回の結果は、循環器医にも大きなインパクトを与えている。Wilcox氏は、「アスピリンやスタチンなど最善の治療を行ったうえで、経口糖尿病治療薬がMACEや心筋梗塞を抑制した意義は大きい。しかも約3年という短い期間で得られた点に価値がある。循環器医が第一選択薬として用いることが推奨される」と結んだ。


ADA 2006 風景


糖尿病診療の発展につながる、
新しい知見が続々と発表される
6月9日から13日まで、米国ワシントンDCで開催された米国糖尿病学会(American Diabetes Association 66th scientific sessions)において、ピオグリタゾンの大規模臨床試験PROactiveの新たな解析結果が発表された。今後の糖尿病診療の発展につながると期待される最新知見を紹介する。
ピオグリタゾンとメトホルミンまたはSU薬との併用効果
経口薬単剤による2型糖尿病の治療は、十分な血糖コントロールが得られないことが多い。フランスのBernard Charbonnel氏は、PROactiveのメトホルミン単独使用例(514例)とSU薬単独使用例(1,001例)について、ピオグリタゾン併用の意義を検討した。
その結果、ピオグリタゾン投与群はプラセボ群に比べて、HbA1cが有意に低下した(p<0.001)。メトホルミンとSU薬の切り替えや併用、インスリン導入といった、治療の変更に至った割合も、ピオグリタゾン群で少なかった。また、ピオグリタゾンの併用によって、メトホルミンやSU薬の投与量を減らすことができた。
このように、ピオグリタゾンは、既存の経口糖尿病治療薬との併用においても有用なことが確認された。
ピオグリタゾンと、SU薬、メトホルミンとの3剤併用で長期血糖コントロールが可能に
さらにCharbonnel氏は、SU薬とメトホルミンを併用していた1,314例について、ピオグリタゾンの上乗せによる血糖コントロール状況を検討した。
HbA1cは、SU薬とメトホルミンの2剤併用では8.14%から7.76%の低下にとどまっていたが、ピオグリタゾンを加えると8.16%から7.21%まで低下し、著明な血糖改善効果が認められた(p<0.0001)。また、ピオグリタゾン投与によって、インスリンを導入した患者数は半減し、SU薬やメトホルミンの投与量も有意に減少した。一方、安全性に新たな問題は認められなかった。
このように、SU薬、メトホルミンとピオグリタゾンの併用によって、良好な血糖コントロールが得られ、併用薬剤の減量やインスリン導入を遅らせることが明らかとなった。
ピオグリタゾンが肝機能マーカーを改善
チアゾリジン系薬の投与中は肝機能検査が必要とされるが、ピオグリタゾンは逆に、肝機能を改善する可能性があることが、オランダのRobert Heine氏によって示された。
肝機能検査値異常(ALT、AST、AL-Pが正常値上限の3倍以上上昇)の発現率は、ピオグリタゾン群とプラセボ群とは同等であったが、ALTおよびASTが正常値上限以上を示した割合は、ピオグリタゾン群の方が有意に少なかった。また、ピオグリタゾン投与によって肝機能マーカーは正常値に近づき、とくにALTはプラセボ群に比べて有意に低下した(p<0.0001)。
この結果についてHeine氏は、「ALTはインスリン抵抗性に関連する肝脂肪の指標なので、ピオグリタゾンは肝脂肪量を減少させてALTを正常化した可能性がある」と指摘した。
ピオグリタゾンは良好な血糖コントロールによって、インスリン導入を遅らせる
2型糖尿病では、長期的な経口薬治療の末に永続的なインスリン導入に至ることが少なくない。PROactiveではピオグリタゾンがインスリン導入を遅らせることが示されたが、今回、イタリアのMassiomo Massi-Benedetti氏は、長期的な血糖コントロールについて報告した。
PROactiveの割り付け時にインスリン未使用であった3,478例を検討したところ、ピオグリタゾンは持続的なインスリン治療が必要な症例を、3年間で半減させた(p<0.0001)。ピオグリタゾン群はインスリン治療が行われないにもかかわらず、HbA1cは試験開始6ヵ月後からプラセボ群に比べて有意に低くコントロールされていた(p<0.0001)。また、ピオグリタゾン投与によって、トリグリセリドとHDL-Cの値も有意に改善した。
以上のように、従来の経口糖尿病治療薬にピオグリタゾンを追加することによって、インスリン導入を遅らせ、血糖だけでなく脂質代謝の改善作用も得られることが示された。
血糖コントロールの改善によってインスリンの用量が低減
ベルギーのAndre Scheen氏は、インスリン使用例(ピオグリタゾン群864例、プラセボ群896例)に関するサブグループ解析を発表した。
インスリン使用例は糖尿病の罹病期間が長く、経口薬を併用しても血糖コントロールを十分に達成できることはむずかしい。しかし、ピオグリタゾン投与によって早期から血糖値が低下し、試験終了時のHbA1cは、プラセボ群の8.06%に比べて、ピオグリタゾン群では7.45%と有意に低値を示した(p<0.0001)。また、インスリンの投与量も、プラセボ群では漸増したが、ピオグリタゾン群では投与1ヵ月後から著明に減少した(p<0.001)。
更に、プラセボ群におけるインスリン離脱率は1.8%であったのに対し、ピオグリタゾン群では9.5%の患者がインスリンからの離脱を果たした(p<0.0001)。
安全性は全体として同等であり、インスリン療法においてもピオグリタゾン併用の有用性が明らかになった。