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PROactive結果速報 EASD 2005 in Athens > ドクターコメント速報

 エビデンスとしてのPROactive
 患者への適用には十分な吟味が必要

 西村 理明 先生
 東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌学

  PROactiveは、大血管障害の既往のあるハイリスクの2型糖尿病患者約5,000例を対象にした無作為化二重盲検比較試験で、平均HbA1c値は8.08%、平均BMI は30.9kg/m2と肥満の患者であった。この集団はすでに何らかの糖尿病治療を受けていたが、ピオグリタゾン投与群はコントロール群に比べ、心筋梗塞および脳卒中などの心血管イベントの発症、および総死亡を有意(P=0.0273)に減少させた。

  今回の報告は肥満、糖尿病、大血管障害の既往という危険因子の重複した症例で、積極的な糖尿病治療による2次予防効果を示した初めてのエビデンスとして価値がある。

  だが、こうしたエビデンスを臨床に反映させるには、十分な吟味が必要である。例えばBMI 30.9kg/m2という肥満レベルの患者は欧米ほど多くない。また、2型糖尿病の場合はその成因に民族的な差異もある。投与量も45mg/日を目指しており、日本で同量の使用は難しい。そしてもちろん、副作用の問題も考慮しながら、慎重に「患者への適用」を判断していきたい。

  登録時の背景因子別解析では、驚いたことにBMIの値にかかわらずピオグリタゾンが有効であり、また性別・年齢によらず有効であることが示された。

  したがって、今回のデータとともに、日本におけるKumamoto studyやPRACTICALのデータなども考え合わせると、ピオグリタゾンは肥満がない患者でも良好な血糖コントロールが可能で、日本の治療ガイドラインが求めるレベルまで血糖を長期間維持することも期待できる。さらに今回、心血管イベント発症抑制が示されたことから、日本においても同様のデータが蓄積されていくことが望まれる。


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